
五番目の星で、王子さまは街燈に火をつけたり消したりしている点燈夫を見て、いくらか不思議なやり方だとは思っても、前の星の人たちとは違って、彼だけが「こっけいに見えない人」だと思ったのです。それは、彼だけが「自分のことでなく、ほかの人のこともかんがえているから」。この人だけを王子さまは「友だちにすればよかった」と、「だけど、あの人の星はあんまり小さすぎる。二人分の場所もない星なんだもの」。
サン=テグジュペリは、ここで少しノスタルジーに浸っているのかも知れません。昔と違って一分間で一回りするするほどいつのまにか星の回転が早くなってしまった、というのは、現代を象徴しているのでしょう。それでも点燈夫は昔の「命令通り」自分の仕事を止めないのです。そんな無意味になってしまった仕事をしている点燈夫を、おとなたちは、きっと「ばかばかしい人」と見るでしょう。さっさと止めればいいじゃないか、と。でも王子さまは、そんな彼自身のぼやきを聞きながらも、「街燈に火をつけるのは、星を一つ、よけいにキラキラさせるようなものだ。点燈夫が街燈を消すと、花もつぼんでしまうし、星もひからなくなる。とてもきれいな仕事だ。きれいだから、本当に役にたつ仕事だ」と言ってくれています。それは心でしか見えないのです。
誰もが、どんなに努力しても報われない、そんな仕事をもっている、いえ、人の仕事はまた、その繰り返しが必ずあるものです。でも、誰も代われることはできないのです。でも、「とてもきれいな仕事」だよ・・・。そう見ることが出来る、見ていてくれる友だちがいるのですね。王子さまは「夕日で美しく照らされたその星を、とりわけなつかしく思って」くれています。「光をつける命令」を守り通す点燈夫と唯一、一緒にいれたらいいなと思いながら、旅をし続けてくれるのです。
レポート;大和牧師様

