さて、星の王子様朗読ワークショップ、先日は大和先生の解説付きで、
5章〜6章を読みました。1章から順を追って行きますので、御付き合い下さい。

...と、その前に、Childhish Childlike Childness この三つの単語の違いを、
少し一緒に考えてみましょう。「星の王子様」の世界観により近づくために、
「子供心」は欠かせません。この3つのうち、自分のなかのどの「チャイルド」に
焦点を合わせて読み始めると、より、この物語の世界観に近づけるのでしょう。
・Childish (チャイルディッシュ)子供っぽい、子供じみた
・Childlike(チャイルドライク)子供の様な、子供みたいな
・Childness(チャイルドネス)子供性
以上が、三つの似た単語の異なるニュアンスの違いです。この物語には、しばしば子供と
大人との曖昧な境界線を言い表したシーンが出てきます。大人になるという事に対して、
無意識であれ意識的であれ敏感に反応する王子様、飛行士、作者の心が全体にあらわれています。
しかし、大人になる事が悪い事である、という意味では、ありません。ただ、同じ大人になるなら、
Childness、子供性を大切に保ち続けている事の出来る大人でありたい、そんな願いも込められています。
子供のころのように、煩わしいルール無しに奔放に生きていられる時代は過ぎても、
いつでも呼び覚ます事の出来るところに子供性を保ち続けていよう、物語は私たちに語りかけます。
例えば、キツネは色々な決まり事を王子様に教え、それにしたがった交友関係を結ぼうとしますが、
これは、子供のように直感的に友達になる事が出来ると同時に、大人社会に近いルールの中での
関係を王子様に教えている。薔薇の事についてもキツネは、「面倒見た相手には、
いつまでも責任があるんだよ」と、教えるのです。キツネとの別れも、飛行士との別れも、
子供のわかれというよりも、大人としての決別を意図しているように思えます。
大人としてのルールの中で、子供性を残し続けていられる事が、王子様や、キツネや、
飛行士のように、大切なものごとをいつまでも保ち続けていられるキーとなるのでしょう。
そんなことを少し頭に置きながら、大和先生のお話や本等を参考に、
一章から順に追って行きたいと思います。
参考書;「声の力」 河合隼雄、谷川俊太郎、池田直樹、阪田寛夫著 岩波出版

