16日は、2回目の、大和先生の解説を交えた朗読ワークショップでした。
参加者は、青野さん、甲斐さん。1回目の先日はサン=テクジュペリの年表をもとに、
簡単に彼の生涯を追いました。
まずは先週、9日のおさらいから。
〜献辞、その前に
サン=テクジュペリは、1900年フランスのリヨンで5人の兄妹の3番目として生まれました。
父親は伯爵でした。 4歳の頃に父親を無くし、その後母方の保護により、モーリスの古い城館で
少年時代を過ごします。12歳の頃初めて飛行機に乗り、それについての詩が教師に褒められ、
その後作文の時間に書いた「ある帽子のオデュッセイア」が、学校内の最優秀作文賞に
選ばれる等して、その文才がひょっこりと顔を現します。同時に、1914年、第一次世界大戦が
始まります。翌年スイスに渡り、聖ヨハネ学院に寄宿生として入学。バルザック、ボードレール、
ドストエフスキー等を読み、試作や寸劇の脚本を書きはじめます。
サン=テクジュペリの文才は、こういった少年時代の経験から培われていきます。
特に古い城館での想い出は大きな影響を与えています。城の中で、子供達は家政婦達に
ちょっかいを出してみたり、母の暖かいまなざしのもとで、音楽や美術等の才能がゆたかに
育つように、のびのびとした教育を受けていました。
当時トニオという愛称で呼ばれていたサン=テクジュペリは、詩を書くと兄弟姉妹の前で朗読し、
たとえ真夜中であっても平気で母を叩き起こし、作品についての意見をたずねたりしていました。
そんな想い出深い時代を過ごした城は、1932年、色々ないきさつから売却する事になり、
彼の中での記憶はよりいっそうなつかしいものとなります。
学生時代を終えたサン=テクジュペリは直ぐに作家になったのでは有りませんでした。
1922年に民間操縦士と空軍操縦士の資格を取り、その後、幾度の事故を起こし、決して
良い操縦士とは言えないものの、彼にとって空を飛ぶという事が、次第に空気を吸うのと同じくらい
日常に密接した関係を保つ事になります。同時にそういった空での経験や同業者同士の絆を
語った物語を出版する等、文章の能力も発揮してゆきますが、1943年「星の王子様」出版後の
44年、「ドレス・ダウン6号よりコルゲートに、滑走離陸してよろしいか」の言葉を最後に、
コルシカ島のあたりでこつ然と姿をけしてしまいます。
「星の王子様」には、彼の輝かしい少年時代と、第一次、第二次世界大戦の時代の経験を通し、
〜主義や〜派等のついたさまざまな大人の人達を目にした事、愛しい人への複雑な想いや
飛行士としての孤独等が全て凝縮され、子供から大人から多くの人達に解り易い形となって書かれています。
サン=テクジュペリ作「人間の大地」に書かれている
「経験はわれわれに教えてくれる。愛するとは、たがいに見つめ合う事ではなく、
ともに同じ方向を見る事だと。」
という言葉が、この物語の全体を通しての理解に一番ふさわしい言葉ではなかろうか?
と、大和先生はおっしゃいました。確かに、「大切な事は、目には見えない」というキツネの
メッセージと、どこか共通するところが有るように思われます。
これはあくまで大和先生のお話を聞いた上での私の解釈でありますが、「互いに見つめ合う」
という事は、(恋人であれ、夫婦であれ、友人であれ、どんな間柄であっても)お互いが
それほど遠い存在ではなく目に見える形で存在し、一緒の時と場所を過ごしているという事で、
たしかに互いの思っている事、感じている事が解り易くなるようにも思えますが、
それよりももっと曖昧で不確かな、隣同士であっても実際の顔は見えない、
一緒の時と場所を過ごしていないそんな不確かな状況であっても、共に前を向いて歩んでいる、
その一つの真実だけで充分である、という事が言いたかったのかな、と思いました。
〜献辞
「レオン・ウェルトに」というタイトルの前書きです。
「ある人質への手紙」というサン=テクジュペリの本の一文に、こんな言葉が有ります。
「今夜しきりと思い出す人物は今50歳だ。彼は病気だ。それにユダヤ人だ。どうして彼に
ドイツの恐怖を乗り越えられよう?」
ユダヤ人がナチスによって迫害を受けていた事を鮮明に目の前に描きながらの言葉です。
このレオン・ウェルトさんが、ユダヤ人であり、サン=テクジュペリにとって
かけがえの無い友人で有るという事と重ね合わせてもう一度読み返してみると、
ただたんに「ひもじい思いをしている人」というだけでは無い意味合いが含まれているのが、
良くわかります。
ナドナド、9日は、サン=テクジュペリについてや、献辞のもっと深いところの意味合い等
考えながらの朗読ワークショップになりました。16日は1章〜4章までを朗読しましたが、
また次回レポートします。
参考書;「星の王子様の誕生」 ナタリー・デ・ヴァリエール著 創元社出版
さて、第十回目ダンスレッスンです。
今日は、先日のダンスレッスンのピアノと太鼓の続きでした。
リズム系の、シャープな動きを軸にして和とヒップホップが混じり合った動きを作り上げました。
前回の動きがちょっと記憶に曖昧だったのが残念。あと、動きの機敏さになかなかついてゆけず、
もう少々筋力をつけて行った方が良いな、と実感しました。
レッスン参加者
YK(tan2.net)
青野さん
かいちゃん
morishige
せんせい
涼子さん

