
夕日の章は、「星の王子さま」の本の中で最も美しい章と言えるかもしれません。これまで読んで来たものとは違った雰囲気の文章が突然私たちの目の前に飛び込んで来て、何とも言い様の無い存在感と印象を残します。あくまで私個人の考えですが、この章は、へたに舞台で表現するのはとても難しい章なのかもしれない。なぜならここは、詩的な分章でこそ私たちはその情景を想像させられ、サンテクジュペリの文章と私たちの「想像」とが合わさって始めて一つのシーン、作品として成り立つからです。(と、私は思っています。)
少し話はずれますが、朗読の面白いところと難しいところは、朗読者自身の想像と聞いているお客さんの中での想像が、互いの頭の中で各々違った情景、物語のイメージがどれだけ豊かに生まれるかが問われる事だと思います。読み手側にも聞き手側にも、ある程度養われた自分なりの「世界」が有れば有る程、言葉にはし難い面白味と何通りもの舞台が繰り広げられます。
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